ワンポイント税務

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贈与を行う際のポイント

相続が発生すると、その後税務署から相続税の問い合わせや実態調査がくることがあります。相続税の調査では生前贈与があった場合、孫を含む家族の名義に預金や不動産が生前贈与されたといえるものかどうかが確認されます。

【贈与が成立する用件】

①無償であげます。無償でもらいますという双方の意思表示があること
管理その他の実態が伴っていること

口頭であっても贈与は成立しますが、客観的に贈与の事実を証明することが難しくなります。そのため、贈与税の申告や贈与契約書の作成の有無が贈与成立を立証する上でのポイントとなります。
また贈与税の申告・契約書の作成があったとしても誰が実質的にその預金を管理しているのか、カードや印鑑の管理がどうなっているか確認されます。通帳や印鑑を両親が管理しているような場合、名義を単に変えただけの預金(名義預金)ととられ贈与が成立していないとされる場合がありますので注意が必要です。

【ポイント】

  • 贈与契約書の作成、贈与税の確定申告
  • 預金の振込等、入出金履歴をしっかりと残す
  • 通帳や印鑑の管理を受贈者(子供等)に任せる
  • 不動産であれば所有権移転の登記をし、維持費の負担や賃貸物件であれば収入も受贈者が受け取る

消費税の「任意の中間申告制度」 

中小零細企業にとって、消費税の納税資金の確保は深刻な問題です。消費税とは本来、消費者から預かったお金なのですが、納税資金としてプールせず、運転資金として流用してしまうことも多いようです。
こういった事態を踏まえ、平成25年度の税制改正において、消費税の「任意の中間申告制度」が創設されました。改正前は、直前の課税期間の確定消費税額(国税)が48万円以下の事業者は、中間申告義務がありませんでした。しかし改正後は前述の金額が48万円以下であっても任意で年1回、前課税期間の消費税額の1/2を自主的に中間申告することができることになりました。
この制度の採用により、預かった消費税の運転資金への流用を防ぎ、確定申告時の納税資金の確保がしやすくなるというメリットが見込まれます。

【対象事業者】
個人の場合は前年、法人の場合は前事業年度の消費税の年税額(国税)が48万円以下の者

【適用開始時期】
①法人 平成26年4月1日以後に開始する課税期間
②個人事業者 平成27年分

【手続き】
①「任意中間申告書を提出する旨の届出書」を所轄の税務署長へ提出
②中間申告書を所轄税務署長に提出

欠損金の繰越控除制度の改正

平成27年度の税制改正により、過去に生じた赤字を今期以降の所得と相殺する欠損金の繰越控除制度の見直しがされました。

【従前】

① 控除限度額

  • 資本金1億円超 ⇒ 所得金額の80%
  •  〃 1億円以下⇒   〃  100%

② 控除期間

  • H20.3.31以前の開始事業年度⇒ 7年間
  • H20.4.1以降の開始事業年度⇒ 9年間


【改正内容】

① 控除限度額
◇ 資本金1億円超
 H27.4.1~H29.3.31に開始する事業年度
     ⇒ 所得金額の65%
 H29.4.1以後に開始する事業年度
     ⇒ 所得金額の50%
◇ 資本金1億円以下
 従前通り、所得金額の100%

② 控除期間
H29.4.1以後に開始する事業年度については、繰越期間が10年に延長されました。

NISAの拡充及びジュニアNISAの創設

平成27年度の税制改正により、NISA(少額投資非課税制度)の拡充とジュニアNISAの創設が行われました。

【NISAとは】

証券会社等に非課税口座を開設した場合、そこから得る配当譲渡益については、投資した年から5年間非課税となる制度です。

1.NISAの拡充
年間投資額の上限が従来の100万円から120万円に引き上げられました。適用開始は平成28年1月からとなります。

2.ジュニアNISAの創設

子どもの将来に向けた資産運用を目的として、未成年者についても非課税制度の適用を受ける口座開設が可能となります。


〔ポイント〕
① 対象者は日本に住む0~19歳の未成年者で、親権者が代理で資産運用を行うことが可能
② NISAと同様、投資額からの収益(配当、譲渡益等)については非課税、期間は投資した年から5年間
③ 投資上限額は毎年80万円(5年間で最大400万円)
④ 平成28年1月から口座開設の申込が受け付けられ、平成28年4月より適用開始
⑤ 20歳以降は自動的にNISAの口座が開設される

結婚・子育て資金贈与の非課税措置

平成27年度の税制改正により、父母や祖父母が、子や孫に結婚・育児等に必要な資金を拠出した場合の贈与税の非課税措置が設けられました。
ただし、この適用を受けるためには、金融機関との資金管理契約が必要となります。

拠出期限H27.4.1~H31.3.31
受贈者20歳以上50歳未満(子・孫)
非課税限度額受贈者1人につき1,000万円
ただし結婚関係費用は300万円
銀行等の契約結婚・子育て資金管理契約
使途挙式費用,新居の住居費,引越,出産費,子供の医療費,保育費等
契約終了の事由①受贈者が50歳に達した②死亡した③管理資金がゼロになった等
契約終了時の残額使い残しについては贈与税課税受贈者死亡の場合は非課税
契約期間中に贈与者が死亡した場合残高については相続税に加算

住宅取得に係る贈与税の非課税制度

父母や祖父母などからの贈与により、自己の住宅用家屋の新築、取得又は増改築に充てるための金銭を取得した場合、一定の条件の下に贈与税が非課税となる「新非課税制度」の期間が平成31年6月30日まで延長されました。

【期間】

平成27年1月1日から平成31年6月30日まで

【非課税限度額(受贈者ごと)】※

契約の締結日省エネ等住宅左記以外
H27.12.31まで1,500万円1,000万円
H28.1.1からH29.9.30まで1,200万円700万円
H29.10.1からH30.9.30まで1,000万円500万円
H30.10.1からH31.6.30まで800万円300万円

※平成29年4月1日から消費税率の引き上げに伴い、家屋の購入価格に消費税率10%が含まれる場合、別途、非課税限度額が引き上げられます(最大3,000万円)。

マイカー通勤手当の引き上げ

本来、通勤手当は「給与」として源泉徴収の対象となるのですが、一定の範囲(以下、非課税限度額)である場合には、給与として課税されません。今回、国家公務員の通勤手当が引き上げられたことに伴い、自動車等を使用して通勤している給与所得者の非課税限度額が引き上げられました。

【片道の通勤距離】【1ヶ月あたりの限度額】
改正前改正後
2km未満全額課税同左
2km~10km未満4,100円4,200円
10km~15km未満6,500円7,100円
15km~25km未満11,300円12,900円
25km~35km未満16,100円18,700円
35km~45km未満20,900円24,400円
45km~55km未満24,500円28,000円
55km以上31,600円

【適用時期と遡及適用について】

今回の引き上げは、平成26年4月に遡って適用されます。したがって、支給限度額を所得税法上の非課税限度額に合わせている会社では、4月に遡及して支給基準を引き上げ、差額を追加支給することができ、その場合の追加支給分についても改正後の非課税規程が適用されます。

相続税の基礎控除の引下げ

平成25年度の税制改正により平成27年1月1日以後の相続については相続税の基礎控除が引下げられます。(基礎控除とは、相続税の申告が必要になるかどうかのボーダーラインをいいます。)
相続税の基礎控除はバブル期の地価高騰による相続財産の価格上昇に対応して、負担調整を行うため現行の基礎控除額まで引き上げられてきました。
その後の地価下落にもかかわらず据え置かれていたこと、また個人への課税強化に伴い今回の税制改正が行われたといえます。

【基礎控除額の計算方法】
現行:5,000万円+1,000万円×法定相続人数
改正後:3,000万円+600万円×法定相続人数

【具体例】
・配偶者と子2人の場合
現行:,000万円+1,000万円×3人=8,000万円
改正後:3,000万円+600万円×3人=4,800万円
現行では、年間死亡者数に占める相続税の課税割合は、平成23年中は4.1%(年間死亡者数125万人に対して申告件数は5万1,559件)でしたが、改正後は6%程度に上昇すると見込まれています。

大都市圏では特に影響が大きく、「戸建ての家をもっていると相続税がかかる」と言われるほどです。
相続税対策には、生前贈与等年月をかけて行うと効果的なものもありますので、基礎控除を超えるような財産をお持ちの方は検討されてみてはいかがでしょうか。

介護認定と小規模宅地の特例

平成25年度税制改正により、老人ホームに入居した場合の、小規模宅地の特例※の適用要件が下記のように緩和されました。(これまでは特別養護老人ホーム以外の施設については、原則適用が認められていませんでした。)

【要件】
1.被相続人に介護を受ける必要があり入所したものであること
2.家屋が貸付等の用途に供されていないこと

そして1の要件を満たす前提として、介護保険法等に定める「要介護認定」や「要支援認定」を被相続人が受けている必要があります。

要介護認定等については申請→調査→審査→認定の手続きを経るため、所定の時間を要するというのが一般的です。したがって、場合によっては、申請中に被相続人が亡くなるというケースも想定され、この場合の特例の適否について、これまで疑問が残っていました。この点、先日国税庁では、死亡後に認定を受けた場合であっても、特例の対象になるとの見解を打ち出しています。

※小規模宅地の特例とは
被相続人の居住用の宅地等を一定の親族が取得した場合、最大で80%の評価減ができる制度です。

「国外財産調書制度」の創設

国外財産を保有する方から、その保有する国外財産について調書の提出を求める制度が創設されました。
以前より所得金額が2,000万円を超える方には「財産債務の明細書」の提出が義務付けられていましたが、今回の「国外財産調書制度」には罰則規定等があるため、より強制力の強いものになっています。
該当する方については注意が必要です。

【提出義務者】
居住者(非永住者を除く。)で、その年の12月31日において5,000万円を超える国外財産を有する方

【提出期限】
その年の翌年の3月15日

【国外財産の価額】
その年の12月31日における「時価」又は時価に準ずるものとして「見積価額」によることとされています。

【記載事項】
国外財産調書には、提出者の氏名、住所(又は居所)、国外財産の種類、数量、価額、所在等を記載することとされています。

【罰則規定等】
① 国外財産に関して所得等の申告漏れがあった場合
イ国外財産調書の提出がある
→ 過少(無)申告加算税が5%減額される
ロ国外財産調書の提出がない
→ 過少(無)申告加算税が5%加重される

② 故意の国外財産調書の不提出、虚偽記載等があった場合
→ 1年以下の懲役又は50万円以下の罰金(平成27年1月1日以後に提出すべき国外財産調書について適用されます。)

少額投資非課税制度(NISA)

今年の1月から新たに「NISA(ニーサ)」と呼ばれる少額投資非課税制度が始まりました。通常、株式や投資信託などから得た配当や譲渡益は所得税や地方税の課税対象となります。しかし、証券会社等に非課税口座を開設した居住者などが得る、配当譲渡益については、一定の条件の下に年間100万円を上限として非課税となります。

【非課税対象となる所得】
非課税口座内の上場株式等の配当等、譲渡所得等

【開設者(対象者)】
口座開設の年の1月1日において満20歳以上の居住者等

【口座開設可能期間】
平成26年1月1日から平成35年12月31日までの10年間

【保有期間】
最長5年間、途中売却可能(ただし、売却部分の枠は再利用不可)

【非課税投資総額】
500万円(100万円×5年間)
また、上場株式等の配当等及び譲渡所得等に係る10%の軽減税率(所得税7%、住民税3%)については、平成25年12月31日に廃止され、今年の1月1日から20%(所得税15%、住民税5%)に戻ることになります。

印紙税の軽減措置

印紙税は「契約書」「手形」「領収書」など、一定の文書を作成したときに課される税金です。これらの文書を作成した人が、定められた金額の収入印紙を文書に貼り付け、これに消印することにより印紙税を納付します。

【領収書の印紙税】
非課税枠が拡大されます。平成26年4月1日以降に作成される金銭又は有価証券の受取書(領収書)については5万円未満のものは非課税となります。
(平成26年3月31日までは3万円未満のものが非課税)

【契約書の印紙税】
「不動産売買契約書(第1号文書)」及び「工事請負契約書(第2号文書)」のうち、一定の要件に該当するものの印紙税を軽減する措置が平成30年3月31日まで延長されています。また、平成26年4月1日以降に作成される上記の契約書については、印紙税の軽減措置が拡充されることになりました。
例えば、契約金額が500万円超・1,000万円以下のものについては10,000円(改正前)→5,000円(改正後)1,000万円超・5,000万円以下のものについては、15,000円(改正前)→10,000円(改正後)に軽減されます。
上記は一例ですが、その他のほとんどの契約金額において印紙税が軽減されます。

車体課税の見直し

自動車には取得・保有段階において複数の税(自動車取得税、自動車重量税、自動車税、軽自動車税、ガソリン税、軽油引取税など)が課されており、過大な税負担が自動車ユーザーの車離れ、国内市場の低迷の一因となっています。

自動車の購入時には取得価額(50万円以下の場合を除く)の5%軽自動車等は3%)の自動車取得税が課税されています。

この自動車取得税を存続したまま消費税が10%まで引き上げられれば、購入時の負担は取得価額の15%(5% + 10%)にものぼることとなり、国内の生産や雇用の維持が一層困難となり、経済への影響が大きいと考えられています。

上記の観点から、以下のような見直しが平成26年度税制改正において検討されています。
【自動車取得税】
2段階で引き下げ、消費税が10%の時点で廃止
消費税8%の段階では、エコカー減税の拡充などグリーン優遇税制の強化

【自動車重量税】
エコカー減税制度の基本構造を恒久化
消費税が8%の段階で、燃費性能等に応じて軽減する等の措置

上記以外の特例措置等も検討されているため、平成26年度税制改正の具体的な内容が注目されます。

延滞税の計算方法の見直し

税金について、法定納期限までに納付しなかった場合には、法定納期限の翌日から完納する日までの延滞税(未納期間の利子相当額)を併せて納付することになります。
この延滞税の計算方法について、平成25年度税制改正により見直し(引下げ)が行われました。
かねてより批判の強かった高すぎる延滞税について、長期化する低金利の現状をふまえた改正内容となっております。

【現行】
① 納期限後2カ月以内 ⇒4.3%
② 納期限後2カ月を超えた期間 ⇒14.6%

【改正案】
① 納期限後2カ月以内
特例基準割合(注)+1%
② 納期限後2カ月を超えた期間
特例基準割合(注)+7.3%
(注)国内銀行の短期貸出約定平均金利に1%を加算した割合

よって、短期貸出約定平均金利が現行の約1%と仮定すると、①は3%、②は9.3%となり延滞税は大幅に軽減されることになります。
※ 上記改正は平成26年1月1日以後の期間について適用されます。

社員の給与を増額した際の税制上の措置について

アベノミクスの主たる政策として、個人所得の拡大が掲げられています。
個人所得の拡大は、多くの場合、企業から社員への給与の増額によって実現されるものですが、これを促進する上での税制上の措置も講じられています。

1.制度の概要
青色申告書を提出する法人が、国内の雇用者に対して給与等を支給する場合、その支給増加額の10%を税額控除することができます。ただし、控除額は法人税額の20%を限度(大企業は10%)とします。

国内の雇用者とは
法人の使用人のうち国内事業所に勤務する雇用者をいいます。
役員、役員の特殊関係者、使用人兼務役員は除かれます。

給与等の支給額とは
所得の金額の計算上、損金の額に算入されるものをいいます。(通常の給与等とお考えください)

支給増加額とは
各事業年度の給与等の支給額から、基準事業年度の支給額を控除した金額をいいます。

基準事業年度とは
平成25年4月1日以降に開始する事業年度の直前の事業年度をいいます。
(例:3月決算法人の場合はH25.3期、12月決算法人の場合はH25.12期)

2.要件
適用を受けるためには、以下の3つの要件を全て満たす必要があります
① 給与等の支給額が基準事業年度と比較して5%以上増加している

② 給与等の支給額が前事業年度の支給額を下回らない

③ 平均給与等が前事業年度の平均給与等を下回らない
※要件については前事業年度基準事業年度があることにご留意ください。

3.具体例(①~③は上記2の要件です)
【基準事業年度】

給与等支給額:2,000万円(5人)

【翌事業年度】
給与等支給額:2,500万円(5人)

【翌々事業年度】
給与等支給額:2,800万円(7人)

A:翌事業年度(以下単位は省きます)
① (2,500万円-2,000万円)÷2,000万円=25% :OK
② 2,500万円>2,000万円 :OK
③ 2,500万円÷5人>2,000万円÷5人 :OK
⇒ 適用有り

B:翌々事業年度
① (2,800万円-2,000万円)÷2,000万円=40% :OK
② 2,800万円>2,500万円 :OK
③ 2,800万円÷7人<2,500万円÷5人:要件満たさず
⇒ 適用無し

【適用時期】
平成25年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する事業年度において適用されます。

また、雇用促進税制との重複適用はできません(選択適用)。

生産等設備投資促進税制について

生産等設備の更新を促進して生産性の向上を図るとともに、国内における設備投資需要を喚起する観点から、法人が取得等した機械・装置について、30%の特別償却または3%の税額控除を認める制度が創設されました。

【適用対象者】青色申告書を提出する法人

【適用期間】平成25年4月1日から平成27年3月31日までの間に開始する各事業年度

【適用要件】
①国内における生産等設備への年間総投資額が減価償却費を超えていること
②国内における生産等設備への年間総投資額が前年度と比較して10%以上増加していること

【特別償却】機械・装置の取得価額×30%

【税額控除】機械・装置の取得価額×3%(法人税額の20%を限度
例えば、機械・装置500万円を購入し、上記適用要件を満たした場合、500万円×30%=150万円の特別償却、または500万円×3%=15万円の税額控除の適用を受けることができます。
※生産等設備とは、その法人の一定の事業の用に直接供される減価償却資産をいい、一定の建物、事務用器具備品、乗用自動車、福利厚生施設等は該当しません。

金融円滑化法終了後の融資体制について

平成25年3月末をもって、中小企業等金融円滑化法(以下、円滑化法)が終了し、今後の中小企業の資金繰りへの対応が注目されています。
そこで今回は、現段階での融資に対する方針や具体的な融資制度についてお知らせします。

1.金融庁の方針

金融庁は、平成25年4月以降の融資方針について、以下のように謳っています。
① 金融機関が、貸付条件の変更等や円滑な資金供給に努めるべきということは、円滑化法の期限到来後においても何ら変わりはない
② 金融機関に対して、借り手の経営課題に応じた最適な解決策を、借り手の立場に立って提案し、十分な時間をかけて実行支援するように促す。

2.主な中小企業への支援策

金融庁の方針に対する具体的な支援策としては、以下のものが掲げられています。
① 独力では経営改善計画の策定が困難な中小企業・小規模事業者に対して、認定支援機関(税理士、中小企業診断士、金融機関等)が計画策定を支援する。
経営改善等の取り組みを推進しながら、中小企業の資金繰りに万全を期す
経営支援型セーフティネット貸付
債務の一本化による借換保証制度
③ 全都道府県に中小企業支援ネットワークを構築し、参加機関が連携して中小企業の経営改善を支援する。

【認定支援機関とは】

中小企業の経営相談等に関する外部専門家で、国から認定を受けた公的な支援機構をいいます。
※当事務所も認定支援機関として、国からの認定を受けております。

3.経営改善による融資支援

中小企業が、経営改善に向けた計画及び具体的な施策を行うことで、金融機関から有利な条件で融資を受けられる制度があります。

【融資並びに融資後の流れ】

① 中小企業者事業計画書を策定
② 認定支援機関が事業計画書の策定をサポート
③ 融資審査並びに実行
④ 融資後は年2回~4回、金融機関に対して、計画の達成状況の報告と必要に応じて計画の見直し

【金融機関が重視しているポイント】

① 事業計画を策定するのは、中小企業者(支援機関はサポートの立場)
② 融資後の定期的な報告(見直し)が融資の条件

【融資のメリット】

① 通常に比べて低い利率での融資

② 信用保証料の割引
③ 具体的な計画の実施による経営改善

詳しくは当事務所までご相談下さい。

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住宅ローン減税の延長・拡充

平成25年度税制改正により住宅ローン減税が4年(平成26年1月1日から平成29年12月31日まで)延長されます
そして最大控除額が現行制度では一般住宅で200万円、認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅)300万円であるのに対し、平成26年4月1日から平成29年12月31日の期間については、一般住宅400万円、認定住宅500万円にそれぞれ拡充されます。
なお、この住宅ローン減税の拡充は、消費税率8%または10%が適用される住宅取引が対象であり、平成26年4月以降の期間であっても消費税率が5%が適用される取引(消費税増税がない場合)には適用されません

【一般の住宅】※最大控除額は控除期間の累計です

居住年月日借入限度額控除率期間最大控除額
H25~H26.32,000万円1.0%10年200万円
H26.4~H29.124,000万円1.0%10年400万円

【認定住宅】

居住年月日借入限度額控除率期間最大控除額
H25~H26.33,000万円1.0%10年300万円
H26.4~H29.125,000万円1.0%10年500万円

中小法人の交際費課税の特例の拡充

これまで中小法人資本金1億円以下)の交際費については、特例により年間の控除限度額の600万円までは90%を損金に算入することが認められていました。(1人あたり5,000円以下の飲食費については、一定の記載用件を満たせば全額損金算入が可能です。)
この交際費課税の特例が、平成25年度の税制改正により拡充されることになりました。

具体的には、損金に算入することができる控除限度額が、現行の600万円から800万円に引き上げられるとともに、90%であった損金算入額が全額損金に算入することができるようになります。

【例】交際費を1,000万円使った場合
・改正前
損金算入限度額600万円×90%=540万円
・改正後
損金算入限度額800万円×100%=800万円
よって損金に算入できる金額が260万円増加することになります。

実際に800万円を超える交際費を使う中小法人は、わずかだと思いますが、800万円までの金額については、全額損金計上できますので、中小法人にはメリットのある改正となりました。
なお、本改正は平成25年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する事業年度において適用されます。

教育資金の一括贈与の非課税措置について

平成25年税制改正大綱において、教育資金を一定の要件の下に贈与した場合、贈与税が非課税となる制度が盛り込まれました。一部の報道で、おおまかな制度のみが紹介されていることもあって、その適用条件については、意外と知られていないケースもあるようです。そこで今回は、本制度の具体的な内容と適用の際の留意点についてお伝えします。

1.制度の内容
直系尊属が、30歳未満の受贈者に対して、教育資金を贈与した場合は、1人あたり一定の金額まで、贈与税を非課税とすることができます。
(注)贈与者は直系尊属ですので、孫だけでなく、子や曾孫等も受贈者の対象となります。

2.適用期間
平成25年4月1日から平成27年12月31日までに贈与されたものが、非課税措置の対象となります。

3.非課税の対象となる金額
1人あたり1,500万円学校等以外の者に支払われるものについては500万円)までの金額について、非課税となります。

4.教育資金とは
文部科学大臣が定める次の資金です。
① 学校等に支払われる入学金その他の金銭
② 学校等以外の者に支払われる金銭のうち一定のもの
(注)具体的な資金の内容については、今後明らかになるものと思われます。

5.手続き
① 金融機関への信託

金融機関に信託等を行います。
(受贈者名義の口座を作成し振込)
② 税務署への申告
金融機関経由で、教育資金非課税申告書(仮称)を税務署に提出します。
③ 教育資金を使った際の書類の提出
受贈者は、払い出した金銭を教育資金の支払いに充てたことを証明する書類を金融機関に提出します。
(金融機関は、この書類を記録するとともに、受贈者が30歳に達した後6年間保存します)
④ 受贈者が30歳に達した際の手続き
金融機関は、信託された金額や払い出された教育資金の内容等を税務署に書面で提出します。

上記のように、非課税措置の適用を受けるためには、一定の要件の下に、整然かつ長期的な手続きが必要となります。

6.使い切らなかった資金の取扱い
使い切らなかった資金については、受贈者が30歳に達した日に贈与があったものとして、贈与税が課税されます。

7.その他
万が一、受贈者が30歳に達する前に死亡した場合、資金のうち使い切らなかった分については、贈与税は課税されません。
また、制度の適用にあたっては、今後「その他所要の措置を講ずる」と明記されており、今後の法整備が待たれるところです。

教育資金の贈与についてご検討の方は、お気軽に当事務所までご相談ください。

太陽光発電に伴う余剰電力の売却収入

エコ住宅等の普及に伴い、今後太陽光発電による余剰電力を電力会社に売却するケースは増えそうです。
そこで今回、個人又は個人事業主が電力を売却した場合の課税関係についてお伝えします。

【所得税の取扱い】
1.給与所得者が自宅に設置したケース

太陽光発電設備を家事用資産として使用し、その余剰電力を売却している場合は、「雑所得」に該当します。また太陽光設備の耐用年数は17年とし、減価償却費は、発電量のうち売却した電力量の占める割合を業務用割合として計算します。※

2.自宅兼店舗に設置したケース
余剰電力の売却は全て「事業所得」の付随収入となります。この場合、必要経費に算入する減価償却費は、売却電力量の割合や店舗の使用割合等で合理的に按分した金額を計上することになります。

3.賃貸アパートに設置したケース
余剰電力の売却収入は「不動産所得」となります。

事業所得以外では、グリーン投資減税(特別償却・税額控除)の適用はありません。特に3のケースの方は、設備の購入にあたりご留意ください。

【消費税の取扱い】
売却収入は、課税売上に該当します。

平成25年税制改正大綱が公表されました

衆議院選挙により先送りされていた平成25年税制改正大綱が1月24日に公表されました。
政権交代や今後の経済政策の方針を受け、改正内容もかなり大胆なものとなっています。
今回、その中でも特に影響が大きいと考えられるものをメインにお伝えしていきます。


【所得税】

1.最高税率の引き上げ
課税所得が4,000万円を超える者については、所得税率が従来の40%から45%に引き上げられます。適用時期は平成27年度からです。

2.住宅ローン減税の拡充
住宅ローン減税の適用期間が4年間延長(平成29年12月31日まで)されました。また消費増税に配慮して、平成26年4月1日以降に居住したものに係る住宅ローンについては、その控除額が拡大されます。
一般住宅…最大年40万円(20万円)
認定住宅…最大年50万円(30万円)
( )は平成25年1月~26年3月の控除額となります。

【法人税】  ⇒ 資本金1億円以下の法人を前提にお伝えします。

1.給与支給を促進する税制
① 従業員の給与額を前年比5%以上増やした場合には、その増やした額の10%を税額控除(法人税額の20%を限度)できることとなりました。
ただし平均給与額が前年を下回る場合には、この制度は適用できません。
適用期間は平成25年4月1日から平成28年3月31日までに開始する事業年度となります。

2.設備投資税制
国内の生産等設備額を一定額増加させた場合に、取得価額の30%の特別償却若しくは3%の税額控除(法人税額の20%を限度)ができる制度が創設されました。
〈要件〉
① 年間投資額が前年比で10%超増加
② 年間投資額が減価償却費を超える
適用期間は平成25年4月1日から平成27年3月31日までに開始する事業年度となります。

3.交際費課税
中小企業の定額控除限度額を800万円に引き上げた上で、10%の損金不算入額を廃止しました。
適用時期は平成25年4月1日以降に開始する事業年度からとなります。


【相続・贈与税】

1.基礎控除の縮小
平成27年1月1日以降に発生する相続から相続税の基礎控除が、従来の6割
3,000万+600万×法定相続人数
に縮小されます。

2.相続税の最高税率の引き上げ
相続財産が6億円超の部分について税率が50%から55%に引き上げられます。
(平成27年1月1日以降)

3.教育資金の贈与の特例
祖父母が孫への教育費を信託銀行等に預けて支出する場合、1,500万円までは贈与税が非課税となりました。
適用期間は、平成25年4月1日から平成27年12月31日までとなります。


【その他(上記税目を含みます)】

◇ 雇用促進・研究開発税制の拡充
◇ 相続税の小規模宅地の特例の拡充
◇ 贈与税の税率構造の改正
◇ 事業承継税制の見直し
◇ 自動車取得税の縮小・廃止
など

詳細な内容は、別途機会を設けてあらためてお伝えいたします。

給与所得者の特定支出控除の改正

給与所得者については、勤務による必要経費の概算額として、給与所得控除がありますが、特定の支出が給与所得控除を超える場合には、その支出額を控除額とすることもできます。これは特定支出控除という制度ですが、従来は支出の範囲も狭く、全国でも数名程度しか適用していませんでした。しかしながら、平成24年度の税制改正で、この特定支出控除が改正されましたので、今回お伝えいたします。

【1.改正の適用年度】

平成25年分以降の所得税について適用されます。

【2.特定支出の範囲】

① 通勤費
② 転居費
③ 研修費
④ 資格取得費
⑤ 帰宅旅費
⑥ 弁護士・税理士等の資格取得費
⑦ 勤務必要経費(図書費、衣服費、接待費)

赤字が今回の改正で追加された項目です。

【3.特定支出があった場合の給与所得の計算方法】

特定支出ー給与所得控除の1/2 =特定支出控除①
給与収入額- 給与所得控除-= 給与所得金額
⇒ すなわち特定支出控除①の分だけ所得が小さくなることになります。

【留意点】

会社等から支給される分については、特定支出とはなりません
勤務必要経費の上限は65万円となります。
・衣服費は勤務先で着用する必要のあるものです。

【4.適用を受けるための手続き】

確定申告で特定支出の明細及び会社等からの支出の証明書を添付(提示)することにより適用できます。

消費税の免税点制度の改正

平成23年の税制改正で見直された消費税の免税制度が、本年度(平成25年1月1日以後に開始する年または事業年度)より適用されます。
【改正前】
個人事業者または法人の基準期間(2年前または2期前)の課税売上高1,000万円以下の場合には、当年の消費税の納税義務は免除されていました。

【改正後】
前年の1月1日(法人は前事業年度開始の日)から6カ月間課税売上高1,000万円を超えた場合、当年の消費税の納税義務は免除されません。なお、課税売上高に代えて、6カ月間の給与等の支払額の合計により判定することもできます。

〈当改正が影響する具体例〉
① 平成24年まで(改正前)
【前々年】課税売上高900万円
【前 年】課税売上高2,000万円
【当 年】納税義務は免除されます(翌年は課税)


② 平成25年以後(改正後)
【前々年】課税売上高900万円
【前 年】6カ月間(上半期)の課税売上高、給与等の支払額がいずれも1,000円超
【当 年】納税義務は免除されません

グリーン投資減税について

グリーン投資減税とは、中小企業者等が一定の基準を満たす省エネ設備等を取得した場合の税制上の優遇措置で、以下の要件を満たした場合に適用を受けることができます。

【対象者】

青色申告を行う一定の法人および事業所得を有する個人事業主

【対象資産】

太陽光発電および風力発電等の新エネルギー設備

【取得時期等】

平成23年6月30日から平成26年3月31日までの期間内に対象資産を取得し、同日以後1年以内に国内において事業の用に供した場合

◆グリーン投資減税のメリット
① 特別償却

対象資産について、事業の用に供した事業年度に通常の減価償却費に加えて、取得価額の30%相当額特別償却できます。

なお、10kW以上の太陽光発電設備および1万kW以上の風力発電設備で、平成25年3月31日までに取得したものについては、初年度に取得価額の全額が償却可能です。

② 税額控除

選択により上記の特別償却に代えて取得価額の7%相当額税額控除をすることができます。なお、税額控除不足額が生じた場合は、1年間の繰越しが可能です。

中小企業退職金共済制度について

中小企業退職金共済制度(以下、中退共)とは、独自に退職金制度を設けることが困難な一定規模以下の中小企業のために国が設けた退職金制度です。
事業主が中退共と従業員一人ごとに退職金共済契約を結び、毎月の掛金(社員:5,000円~30,000円)を金融機関に納付し、従業員が退職したときは、その従業員に中退共から退職金が直接支払われます

◆メリット
①掛金は全額損金または必要経費に算入できる。
②新規加入助成、月額変更助成等、国から一定金額の助成がある。
③退職金の受け取り時は、一時払いでは退職所得、分割払いでは公的年金等の雑所得としてそれぞれ税制上の優遇がある。
④事務手数料等の費用負担がない

◆デメリット
①従業員が2年未満で退職した場合は納付した掛金の総額を下回る給付、または退職金が給付されない
②退職時には退職金が、中退共から退職者の口座に直接振り込まれるため、自己都合退職、懲戒解雇等の理由による給付額の減額ができない
③現在運用利回りは1%であるが、利回りの変動によって給付額が定まりにくい

中退共には以上のメリット、デメリットがございますので、加入の際はご検討ください。

新しい中小企業の会計ルール

平成24年2月に中小企業向けの新しい会計ルール「中小企業の会計に関する基本要領」(以下「中小会計要領」)が公表されました。

この「中小会計要領とは、中小企業が会社法上の計算書類などを作成する際に参照するための会計処理や注記の方法などを示したものです。

以前から「中小企業の会計に関する指針」という中小企業のための会計ルールがありましたが、大企業向けの企業会計基準をベースに策定していたため、多くの中小企業にとって複雑で利用しにくいものになっていました。

これに対し「中小会計要領」は中小企業の実態に即したより利用しやすい会計ルールといえ、全国で約260万社あるともいわれる大多数の中小企業が適用対象になると考えられます。

実際に「中小企業会計要領」を活用した場合、以下の効果が期待できます。

決算書の信頼性の向上

②自社の財務内容、経営状況の的確な把握による経営改善等

金融機関からの資金調達力の強化

また、「中小会計要領」の活用に対する具体的な支援策として、日本政策金融公庫が各融資制度に定める利率から0.2%優遇する制度などを設けました。実際に融資を受ける際は必要な書類等もありますので当事務所までご相談下さい。

事業所得と雑所得

個人がある所得を得た場合、その所得が事業所得に該当するか、雑所得に該当するかで、税務上の取扱いが大きく異なることになります。事業所得とは、農業、小売業、サービス業などの事業により得る所得をいいます。過去の最高裁判決を引用すれば「自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得」となります。
事業所得が赤字の場合、そのマイナスの金額は他の所得と損益通算できます

一方、雑所得とは事業所得や給与所得等の9つの区分のいずれにも該当しない所得をいい、受け皿のような性質をもつものです。雑所得が赤字の場合、そのマイナスの金額は他の所得と損益通算できません

例えば、サラリーマンのような一般的な給与所得者が片手間で行う副業は「事業」には当たらず、基本的には雑所得に該当するものと考えられます。そのため、給与所得者がその副業により生じた赤字を給与所得から控除しようとしても、雑所得に係る赤字はその雑所得内での通算しかできません

確定申告をする際は、その申告する所得区分によって納税額に影響を及ぼすことがあるため、慎重な判断が必要になります。

ネットオークションと確定申告

近年、ネットオークション等を利用して物品を売って収入を得る方が増えています。その一方で、確定申告をする義務があるにもかかわらず申告漏れとなっているケースも多いようです。

ネットオークション等で所得が生じた場合、下記を除く方については、譲渡所得又は雑所得として確定申告が必要になります。

① サラリーマンなど給与所得者

給与所得以外の所得年20万円以下

② 他に収入のない学生や主婦の方等

⇒ 年間の所得年38万円以下

※ 確定申告は不要でも住民税の申告は必要となります。

なお、自宅にある通常の生活に必要な家具、衣服、什器などを売った場合は課税されません。(貴金属、書画、骨董品などで1個または1組の価額が30万円を超えるものを除きます)。

所得の計算方法は、

【譲渡所得】

総収入金額-(取得費+譲渡費用)- 50万円

【雑所得】

総収入金額- 必要経費

で各々算出します。また譲渡所得か雑所得かについては、取引の営利性と継続性(無し⇒ 譲渡所得、有り⇒ 雑所得)で判断します。

実際に確定申告をする際は必要経費の計上、所得区分など判断を要するものもございますので、当事務所までご相談下さい。

会社支給の食事代について

福利厚生の一環で、会社が役員・使用人に対して食事を支給するケースがあります。

所得税法上、役員・使用人が会社から支払いを受ける給与や賞与だけでなく、金銭以外の経済的利益、いわゆる現物給与も給与所得として課税されることになっています。

会社支給の食事は現物給与の代表格で、原則、その食事の購入や調理にかかった金額分を役員・使用人の給与から源泉徴収しなければなりません。

しかし、会社から役員・使用人に支給される食事は、福利厚生としての性格があることから、以下の①、②の要件を満たせば、給与として課税されないという例外が認められています。

①役員・使用人が支給される食事の価額の50%以上を負担していること

②食事の価額から役員・使用人が負担している金額を控除した金額が1カ月あたり3,500円以下であること

なお、残業や宿日直をした役員・使用人に食事を無償で支給した場合(通常の勤務時間外に勤務を行った役員・使用人に限ります)は、その勤務に伴う実費弁償的なものであるため、給与として課税されないことになっています。

住宅取得資金贈与の特例について

『住宅取得資金の贈与の特例』の税制改正大綱が平成24年3月30日に参議院で可決・成立しました。
直系尊属から住宅資金取得資金の贈与を受けた場合、建築又は増改築する住宅用家屋の種類によって下記の金額まで贈与税が非課税となります。


平成24年平成25年平成26年
耐震・省エネ1,500万円1,200万円1,000万円
一般住宅1,000万円700万円500万円

※耐震住宅 …耐震等級2以上又は免震建築物に該当する住宅
※省エネ住宅…省エネ等級4の住宅

[対象者]
父母又は祖父母等の 直系尊属からの贈与で、対象は贈与を受ける年の1月1日で20歳以上の子供・孫 等に限ります。

[適用条件]

  • 住宅用家屋の床面積は 50㎡以上240㎡以下
  • 贈与を受けた年の 翌年の3月15日までに原則居住を開始していること
  • 一時貸付も可能(有利子、限度額は掛金の積立額を下回ります)

[手続き]
贈与を受けた翌年の3月15日までに贈与税の申告をします。

1人あたり5,000円以下の飲食費

法人の支出する交際費は、本来、損金に算入できませんが、資本金1億円以下の法人が支出する年間600万円までの交際費については、その90%の金額を損金に算入することが認められています。
この交際費の中で、以下の要件すべてに該当する飲食費については交際費から除外され、その全額を損金に算入することができます。

(1)得意先の接待等のために要する飲食費で、1人当たりの金額が5,000円以下であるもの
(2)役員もしくは従業員またはこれらの親族に対する接待等のための支出(=社内飲食費)ではないこと
(3)次の事項を記載した書類を保存していること

① 飲食等の年月日
② その費用の金額並びに店名とその住所
③ 飲食等に参加した得意先など事業に関係ある者の氏名又は名称及びその関係
④ その飲食等に参加した人数
⑤ その他参考となるべき事項

※通常の領収書には①及び②の内容は記載されているため、③~⑤(特に③と④)の 内容を記録しておくことが重要です。

既にご存知の方も多いと思いますが、この機会にあらためてご確認いただきますようお願いします。

平成24年度税制改正の成立について

平成23年12月10日に発表された「平成24年度税制改正大綱」に基づいた税制関連改正法が、平成24年3月30日に参議院で可決・成立しました。
この結果、本年は、この大綱通りに税制改正が施行されることとなります。主な改正項目は下記の通りです。

[所得税関係]

  • 給与所得控除の見直し
    ⇒ 給与収入が1,500万円を超える場合には、控除額が一律245万円
  • 退職所得課税の見直し
    ⇒ 5年以下の法人役員について2分の1課税が廃止

[資産税関係]

  • 住宅資金贈与の非課税措置の延長 
    ⇒ 直系尊属からの住宅資金の贈与の特例を3年間延長し、省エネ・耐震構造については金額を拡大

[法人税関係]
・グリーン投資減税 
⇒ 太陽光発電等の設備投資を一定規模以上で行った場合、即時償却(100%償却)が可能

[その他税制]

  • 特例制度の延長
    ⇒ 少額減価償却資産の損金算入、交際費の損金不算入、居住用財産関連の特例、投資促進税制 等
  • 温暖化対策税の導入
    ⇒ 石油石炭税に上乗せ

なお、より具体的な改正内容については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。

生命保険料控除の改正について

年末調整や所得税の確定申告で、多くの方が適用を受ける生命保険料控除。毎年、秋口に控除証明書が届くと、ファイル等を別途設けて、大切に保管される方も多いのではないでしょうか。
この生命保険料控除の制度が、本年より改正されましたので、あらためてお知らせいたします。

[従来の制度]

一般生命保険料 最大5万円控除 合計10万円
個人年金保険料 最大5万円控除

[新制度]

一般生命保険料 最大4万円控除 合計12万円
個人年金保険料 最大4万円控除
介護医療保険料最大4万円控除

[改正のポイント]

  • 一般生命保険料控除と個人年金保険料控除の限度額が4万円となりました
  • 介護医療保険料控除が新設されました
  • 控除限度額の合計が12万円となりました

新制度の適用は、平成24年1月1日以降に契約した生命保険契約からとなります。よって、従来の契約は、一般・個人年金契約ともに、今までどおり最大5万円の控除が受けられます。
なお、従来の契約と介護医療保険料を組合わせた場合でも、控除限度額の合計は12万円となります。

※生命保険料控除は所得税に加えて住民税の控除の対象にもなります。

マイカー通勤の非課税限度額が変わりました

マイカー通勤をしている従業員等に対し、通勤手当を出している会社は少なくありません。税務上、通勤手当は「給与」として源泉徴収の対象となるのですが、一定の範囲内である場合には、給与として課税されない規定が設けられています(経理上は、一般的に通勤交通費等の科目で計上されます)
しかも従来は、片道15キロ以上の通勤者に対しては、月額10万円を限度として、電車等で通勤した場合の運賃相当額までは課税されないという定めがありました(以下、“上乗せ部分”と略します)。
しかしながら、平成23年度税制改正によって、平成24年1月1日以降に受ける通勤手当については、この上乗せ部分が廃止され、下記のような距離に応じた非課税限度額に一本化されました。

片道の通勤距離1ヶ月あたりの限度額
2km未満 全額課税
2km以上 10km未満 4,100円
10km以上 15km未満 6,500円
15km以上 25km未満 11,300円
25km以上 35km未満 16,100円円
35km以上 45km未満 20,900円
45km以上   24,500円

この改正により、マイカー通勤者に上記を超える通勤手当を支払うと、超える金額部分が給与として課税されることになりますのでご留意ください。

倒産防止共済の改正と節税メリットについて

倒産防止共済とは、取引先が倒産し、売掛金等の債権が回収困難になった場合に、貸付が受けられる共済制度です。
国が全額出資している「中小企業基盤整備機構」が運営しており、掛金の全額が損金に算入できるため、節税対策の一環として利用される方もいらっしゃいます。
平成23年10月より制度が改正されましたので、従来からの制度も含めてお伝えいたします。
(貸付の対象となる取引先の倒産には一定の条件があります。)

[制度の概要]

  • 掛金の積立額の10倍まで貸付が受けられる
  • 貸付は無担保・無保証・無利子
  • 一時貸付も可能(有利子、限度額は掛金の積立額を下回ります)
  • 掛金は月額5千円~20万円(従来は8万円まで)
  • 積立の限度額は 800万円(従来は320万円)
    (よって最大8,000万円の借入が可能です)
  • 40ヵ月以上掛けた後に解約すると掛金が100%戻ってくる
    (解約手当金は収入として課税の対象となります)

[加入条件] 1年以上事業を行っている下記事業者

資本金 従業員
製造、建設業等 3億円以下300人以下
卸売業 1億円以下100人以下
小売業 5千万円以下50人以下
サービス業 5千万円以下100人以下

有価証券(株式)の評価損について

ギリシャ危機に端を発した全世界的な金融・経済情勢の悪化により、日経平均株価も大幅に下落しています。そして、この影響を受けて、会社が保有する上場株式等の有価証券の価値が大幅に下がっているケースも十分に予想されます。

会社の決算日現在で、保有する株式等の価値が大幅に下がっている場合、下記の要件を満たせば「評価損」を計上することができます。

(1) 上場株式等の時価が、帳簿価額(会社が取得した価額)の、おおむね50%相当額を下回ること
(2) 近い将来その価額の回復が見込まれないこと

この適用を受ける株式は、売買目的(短期保有)であるか、投資目的(長期保有)であるかは問いません。
また、回復可能性の判断は、過去の市場価格の推移、発行法人の業況等も踏まえて、決算日現在で判断していきます。
保有する株式の価値が下落することは、大変残念なことですが、評価損を計上することで、本業の利益が抑えられ、その結果として会社の節税につながります。

決算賞与と未払計上について

決算で利益が出そうな場合、従業員に対して賞与を支給することは、「節税」や「従業員のモチベーションアップ」といった点から有効といえます。
しかしながら、資金繰り等の関係で決算日までに賞与を支給できないケースも考えられます。そこで税務上では、下記の要件を満たすものについては、未払計上が認められます。

  • (1)決算日までに支給額を各人別に、かつ、全ての受給者に通知していること
  • (2)決算日後1ヶ月以内に、支給額の全てを受給者に支払っていること
  • (3)決算で未払計上していること

〈留意点〉

上記1の要件を税務調査等で説明できるように、従業員への通知は書面で行い、通知された旨を各従業員に押印やサイン等で確認して、証明できるようにしておくことが望ましいといえます。
また、(2)の要件を立証する上でも、支払いは銀行振込でキチンと履歴を残しておくことが大切です。

※役員への決算賞与については、損金(費用)として認められません。

固定資産の取得価額をきちんと分けましょう

建物・土地・車両等の固定資産を購入した場合、その取得価額は、

(1) 購入代価(固定資産そのものの金額)
     +
(2) 付随費用(購入手数料・引取運賃・関税等)
     +
(3) 事業の用に供するために直接要した費用

の合計額となりますが、次のような費用は、たとえ取得に関連して支出するものでも、固定資産の取得価額としないことができます。

① 次の租税公課

・不動産取得税、自動車取得税
・登録免許税など登記等のために要する費用
・新増設に対する事業所税

② 建設などのために行った調査・測量・設計・基礎工事などで、その建設計画の変更により不要となった費用

③ 売買契約を解除し、他の固定資産を取得する場合に支払う違約金

④ 固定資産の取得のための借入金利子

など

固定資産の取得時には、上記のような区分を行い費用にできるものは、しっかりと計上しておきたいところです。

中古資産の購入のメリット

固定資産を購入した場合には、原則、一時の費用にはならず、税法で定められた「耐用年数」に応じて費用計上(減価償却)していきます。
しかしながら、中古で資産を購入した場合には、既にその資産が他者によって使用されていることから、その耐用年数は、新品のモノよりも短いと考えるのが合理的です。
そこで、税務上では、下記の式によって中古資産の耐用年数を計算し、その耐用年数に基づいて減価償却費を計上していきます。

(1) 耐用年数の全部を経過した場合
      耐用年数 × 20%
(2) 耐用年数の一部を経過した場合
      耐用年数 - (経過年数 × 80%)

※1年未満の端数は切り捨て、計算結果が2年未満の場合は2年とします(最短2年)。

〈計算例〉 3年経過した中古自動車(新品の耐用年数は6年)を50万円で期首に購入

(中古自動車の耐用年数)
6年 - (3年 × 80%) = 3.6年  ∴ 3年
(償却費の比較)

  • 新 品 20万8,500円 (償却率 0.417)
  • 中 古 41万6,500円 (償却率 0.833)

以上のように、中古資産の場合には、早期に減価償却費を計上できるといった節税メリットがあります。

役員給与の改定について③

前回では、4ヶ月目以降に役員給与を増額したケースについてお伝えしましたが、今回は4ヶ月目以降に減額したケースです。
通常、役員給与を減額すれば、所得は増えるのだから「税務署も文句を言わないのでは?」という意見もあるでしょう。しかし、そのような場合でも、増額したケースと同じ考え方で、差額分の給与について損金不算入となります。

(例)3月決算の会社で、70万円(6月より改定)だった役員給与を12月から50万円に引き下げた場合

(70万 - 50万) × 6ヶ月(6~11月分) = 120万円

が損金負算入額となります。

しかしながら、下記のような事情で、役員給与の減額を行った場合には、上記斜線部分についても損金不算入となりません。

(1) 経営状況が著しく悪化した場合
(2) 不祥事等の責任をとって、一定期間、役員給与を減額する場合


なお、(1)の「著しく悪化」には、"一時的な資金繰りの悪化"や"業績目標に達しなかった"等の事情は含まれないとされています。
また(2)については、"社会常識に照らして相当な処分内容に限る"とされています

役員給与の改定について②

前回、役員給与については、

《 事業年度の開始の日から3ヶ月以内》

に改定する必要があることをお伝えしました。(なお中小企業では一般的に2ヶ月以内です)

では、やむを得ず4ヶ月目以降に給与を改定した場合はどうなるのでしょうか?
結論から申しますと、改定後の給与の額が同額であれば、改定後と改定前の差額分のみが税務上の費用として計上できないこと(損金不算入)となります。

例えば3月決算の会社で、これまで50万円だった役員給与を12月から70万円に引き上げた場合には、

(70万 - 50万) × 4ヶ月(12~3月分) = 80万円

のみが損金負算入額となります。

一方、改定後の役員給与の額が不定期であったり、金額が月毎に異なる場合には、改定後の全額が損金不算入となりますのでご注意下さい。

次回は4ヶ月目以降に役員給与を減額したケースについてお知らせいたします。

役員給与の改定について

役員給与は、取締役の職務執行の対価であり、その金額は毎月一定であるというのが原則です。
一方、役員給与を改定したい場合は「株主総会」を開催して株主の承認を得ることが必要であり、これまでは個人の所得税との兼ね合いから、1月に「臨時株主総会」を開いて報酬の額を改定する会社も多くありました。
しかし平成18年度の税制改正で、役員給与の抜本的な改正が行われ、役員給与の改定については

《 事業年度の開始の日から3ヶ月を経過する日までに改定されたもの 》

に限られることになりました。
したがって、例えば3月決算の会社は、6月末までに役員給与を改定する必要があり、その後の改定については、原則 税務上の費用として計上できないこと(損金不算入)になってしまいます。

役員給与の改定の時期を誤ってしまうと、思わぬ増税の余波を受けてしまいますので注意が必要です。

小規模企業共済で賢く節税

小規模企業共済とは、小規模な個人事業主や 会社の役員が、事業を廃止したり、第一線を退いた際の生活の安定化を図ることを目的として、国によって設けられた制度です。

[制度の概要]

特色 (1) 掛金は個人にて全額所得控除
(2) 受取共済金は、退職所得(一括受取 又は公的年金等の雑所得(分割受取)
(3) 毎月の掛金は1,000円~70,000円
(4) 納付した範囲内で貸付が受けられる

[節税効果]

支払った全額が所得控除となるため、限度額がある生命保険等の所得控除に比べて節税効果は高いといえます。
また受け取る際も、退職所得や公的年金等の雑所得となるため※1、他の所得と比べて税額が少なくて済みます(いずれも個人の節税)。
加えて、掛金相当分の役員報酬を引き上げることによって、個人の実質的な掛金の負担が無くなり、会社としても報酬の増額分が経費となります※2

※1 任意解約の場合は、一時所得となります。
※2 報酬の変更については、税務上、慎重な判断が必要となります。

出張時の日当に税金はかかるの?

出張の際に支払われる日当については、原則として受け取る役員・従業員側では非課税所得として給与課税は行われません(福利厚生費として会社の経費となります)。
出張の際には、いろいろな経費が発生するものです。そこで日当は、その実費分を賄うものと考えられるため、受け取る側では課税しないという趣旨なのです。
ただし、日当を支給する際には次の点に留意する必要があります。

  • 旅費規程を作成し、この規定に基づいて実際 に日当が支払われていること
  • 常識的な金額であること
  • 社員間のバランスが保たれていること
  • 会社の負担額が一般的な金額であること

(役員だけが異常に高額などの場合は問題)

なお「職務遂行に関係のない旅行」や、「単身赴任者に帰省費用を支給する」ようなケースは、非課税とはなりません。

社員旅行は4泊5日以内で!

会社行事が少なくなっている昨今ですが、それでも社員旅行を実施する会社は多いようです。
社員旅行を実施する際の旅行費用(会社負担分)については、本来、社員の「給料」になるところですが、下記の要件を満たす場合には、「福利厚生費」として社員への給与課税はされません。

  • 旅行の期間が4泊5日以内であること
  • 旅行の参加について、全従業員を対象とし、その参加割合が50%以上であること
  • 会社の負担額が一般的な金額であること

なお、海外旅行の場合の「4泊5日」の判定は、現地での滞在日数で行います。
また、会社が負担する「一般的な金額」とは、法令や通達には明記されてはいないものの、おおむね10万円程度であれば認められます。

「社員旅行の時くらい税務のことは考えたくない!」というのもわかりますが、後から社員に対して源泉所得税を徴収するよりは、事前に税務対策を行っておいた方が望ましいといえます。

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東京地方税理士会所属